岩手県・山田町


掲載日:2011.12.29

26日、27日と岩手県・山田町に行って来ました。今年最後、何としても仮設住宅
で暮らす、漁師さんたちを訪ねたかったのです。前回、瓦礫撤去の仕事が終わってし
まうので収入がなくなると心配しておられて、水産庁さんと話をして、県にも確認。
継続するための予算が付いている事をお話ししました。また、この間に養殖の仕事に
戻れるように共同で作業するプランを立てて、国の補助金を使って頂けるようにお話もさせて頂きました。

少しは前に進んでいるだろか。お元気で暮らしていらっしゃるんだろかと思いながら山田町へ向かいました。千歳空港から朝8時15分発の
飛行機で花巻に入り、レンタカーで約2時間。ところが千歳空港大雪のため、欠航。
結局、午後14時30分の便まで待って何とか花巻空港に到着したころにはもう薄暗
くなっていました。いつものようにまず、ボランティアセンターに向かい、旭川から
支援にずーっと入っている、岡田さんを訪ねると、役場のそばに共同入浴施設がオー
プンするので、そちらで作業中とのこと。行ってみると町の皆さんと共に岡田さんが
指揮を取って働いていました。緊急雇用支援等の補助金を使って建てたそうで、いざ
津波が来た時には避難所としても利用できるように、高いところにあり、食事も80
0食対応できるとのこと。タンクに非常用の水も備えてあります。何よりも仮設で暮
らす方々がゆっくりお風呂に入り、食事をし、町の方々と交流できる環境は、被災者
の方々にとってはどんなに嬉しい事でしょう。中規模のショッピングセンターもで
き、仮設の商店も色々できて、少しずつ、町が機能してきているようです。初日は遅
い時間に仮設に伺うのも申し訳ないので、色々町の皆さんの声を聞きたいという事も
あり、岡田さんの紹介で仮設の居酒屋さんで食事をする事に。「初音」というお店で
した。お母さんをがんで亡くし、津波で家も、もともとの店も流され、ご自身もがん
と闘っていたというご主人。気持ちが沈んでもう何もやれないという心境だった事も
あったそうです。たまたま、人から頂いたという、太い木を半分に切って磨きをかけ
た素晴らしいカウンターがあったので、「俺にはこれがある!」と奮起し、流された
家の後にプレハブの店を建てて営業をしています。あんこうの肝あえ、イカゴロの和
え物、馬刺し、塩辛、そして秘伝のたれの焼き鳥。どれもこれも美味しかったです。
また素敵なご主人で楽しい時間でした。そして、頑張っている姿嬉しかったです。ま
た、来ますとお約束してきました。その日は宮古の浄土ヶ浜に泊まりました。建物に
は震災の被害は及ばなかったという宿からの景色はすばらしく、朝、まずは浄土ヶ浜
の美しさを皆さんにも見せたくて写真を撮ってきました。その後、山田町の役場を訪
ねお話を伺い、仮設住宅へ。町民グランド横の仮設では前回お話しした昆さんを訪
ね、お父さんの仕事が決まった事を聞いてホッとし、その後、ボランティアセンター
の上の仮設では漁師のお父さん、一番気になっていた佐々木さんに逢う事ができて、
らい春の養殖再開に向けて共同作業を始めた事を聞き嬉しかったです。だって、前回
お逢いした時はもうこの先どうなるかわからないから養殖はやめるとか、春までこん
な気持ちで生きていられるかと話されていたので励ましてはきたもののすごく心配で
した。補助事業のこと、共同で漁船を買う計画がある事、他にも佐々木さんが心配し
ていることを伺い、年明けに調べて報告するお約束をしました。佐々木さんも笑顔の素敵なお父さんで
す。次は、船に乗せてもらって仕事場を見せてもらう約束をしてきました。お父さん
の育てた、カキやホタテが食べられる日が楽しみです。震災以降、眠剤がないと眠れ
ないというお母さん、このまま仮設にいたら鬱になりそうだと辛そうでした。家を流
され、一千万以上の借金だけが残り、船が流され、資材庫も流され、養殖施設は壊
滅。どれだけ悲しかったことでしょう。でも、またお父さんが仕事を再開したら、次
のステップに向かえるかもしれないですからお母さんにも早く元気になって欲しい
な。三陸山田の漁協にも行って来ました。微力ではありますが、ずっとお手伝いして
いきたいと思っています。

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