国民生活・経済・社会保障に関する調査会


掲載日:2013.04.03

 調査会にて意見表明

 

 

 

70年代、一億層中流と言われた日本に「格差」が広がった。そして、格差の焦点は貧困問題となった。「ワーキングプア」働く貧困層。日本に置ける相対的貧困率は16%。深刻な社会問題である。貧困率が高い単身高齢者が増加した事に加えて、就労世代の単身世帯の貧困が90年代半ば以降増えてきた。一人親世帯の相対的貧困率50%を越えている事は、大変に深刻な問題だ。貧困の原因は、働く人の約三分の一が非正規雇用であり、雇用が不安定だということ。何よりも雇用は、人々の生活の質の鍵を握っており、また、貧困を脱却する最も持続的な方策であり、国家を持続的な発展に導くための基盤をなすものである。

すべての成人が働いて自立できる事は、社会的発展の目標の一つであり、雇用の為のセーフティーネットは、この目的に貢献できるものでなければならない。従ってセーフティーネットは単に失業者への所得保証にとどまらず、職場に復帰する為の力強いスプリングボードでなければならない。また、雇用保険のみならず、職業紹介、就職支援、能力開発が含まれる。「求職者支援制度」のような、給付を受けながら、職業訓練による能力開発に取り組み、職業紹介や就職支援をするといった、積極的労働政策と結びついた失業対策は職場に失業者を復帰させる効果的なツールだと思います。さらに、貧困世帯で育った子ども達が負の連鎖に繋がらないようにする為には、高校の授業料の無償化や奨学金制度などによって、教育の機会を得る事、さらには、貧困家庭の生活環境を調査し、家庭の生活環境の改善を図り、子ども達が、安心して、集中して学習できるような環境を整える事や放課後や休日の学習支援も重要である。また、人とのコミュニケーションや会話がうまく出来ない、履歴書の書き方やTPOが身に付いていない若い人たちが多く、普段の家庭での生活の中から社会的リテラシーを身につける為には、親教育、特に母親教育も必要であると考える。

 

さらには、雇用創出の為のプログラム、労働集約型公共事業、中小企業に対する雇用維持の為の補助金、ファンドを使った地域社会の起業プログラム、人材が不足している、医療、介護および教育分野での雇用拡大のために人材育成、労働負担の軽減、賃金などの問題を改善する取り組みを進めるべきであると考えます。

 

 

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