今国会で、種苗法の改正案の審議が行われます


掲載日:2020.11.05

今国会で、種苗法の改正案の審議が行われます。種子法の突然の廃止、農業競争力強化支援法8条4項「種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する地検の民間事業者への提供を促進すること」への懸念や、今回の種苗法の改正で、多国籍企業が、農家の自家増殖を一律禁止して、農家は種子を全て毎年多国籍企業から購入せざるを得なくなる、農家負担が増大し経営ができなくなるという話が広がっていることなどから、法案に対する不安の声が上がっています。この法案の目的は、種苗開発者の知的財産権の保護が主たる目的であり、民間企業だけではなく、公的機関や農家など全ての種子開発者の権利を守り、また、許諾契約を結ぶことによって、すべてとは言えませんが、種苗の海外流出を防ぐことができます。添付の資料のようにいつの間にか、我が国で開発された種苗が海外に持ち出され堂々と生産されているのです。
 どのようにして海外に流出しているか… 農林水産省の調べによると、ある県のぶどう農家に対し、外国人(国籍不明)より、種苗業者から入手できない県育成品種の種苗を譲って欲しいと問い合わせがあったそうです。その農家は断ったそうですが、その他の農家にも打診していたようです。中国や韓国のバイヤーが農家に接触している事例が沢山あります。
 今回の種苗法の改正で、開発者と農家の間で許諾契約を結び、この種はあなたしか使っちゃいけませんよ、他人に売ったり、あげたりしてはダメですよと約束をし、農家の意識が高まれば流出を止めることに繋がるのです。
 私も、種苗法の改正には、改正の目的と内容を自分自身できちんと理解するまでは心配な点がありましたが、今は改正すべきと考えています。農業団体や日弁連なども賛成しています。まだまだ、現場への説明が不充分であることは否めませんが、今国会で審議されるということは、数の力で成立してしまいます。改正案そのものを否定するよりも、農業競争力強化支援法の影響を弱め、公的機関の種子開発を予算や人材の確保など必要な装置を講じて守ること、現場の安心を高めることが私たちの役割と考えています。立憲民主党では、議員立法や修正案など検討をしています。どのような法案対応になるか、また、ご報告します!!

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