ODA
掲載日:2012.02.17
ODAご報告です。ODA(政府開発援助)は、政府や政府の実施機関によって、開
発途上国の経済、社会の発展や福祉の向上に役立つために行う資金、技術提供などの
協力の事です。
世界約60億人のうち飢えや、貧困に苦しみ、また教育や医療を受けられない人たちが8割を占めていま
す。経済力や高い技術を持った先進国がこういった国や人々を支援する事は国際社会
に対する責任であるとともに、外交上もODAによる結びつき、絆というのは大変に
重要なことであります。2月5日、ソウル経由でモンゴル国ウランバートルに入りま
した。モンゴルは人口278万人。そのおよそ4割が首都ウランバートルで生活して
います。この日は在モンゴル日本大使館で、清水武則大使にお逢いし、モンゴルの事
情を伺いました。翌日の朝から日本のODAによって建てられた小学校の校舎を見せ
て頂き、校舎ができた事によって学習環境が改善され、生徒の受け入れ人数も増えた
という事で校長先生や父母の代表から感謝の言葉を頂きました。教室で授業も見学さ
せて頂き、子どもたちに色々と質問をさせて頂きましたが学習意欲が旺盛で、しっか
りしていて感心しました。その後、モンゴルの大蔵副大臣にお逢いし、懇談。38歳と
いう若い大臣。モンゴルの経済成長率は17.3パーセント、国家の歳入は1年で倍
になっているという事で日本の企業にもビジネスチャンスは色々とありそうです。現
実に北海道の旭川市の企業もモンゴルで仕事をしているということで、時間があれば
お訪ねしたかったです。そのほか、モンゴルではゲル地区の生活改善計
画、幼稚園の改修計画、大気汚染の状況、高架橋建設現場などを視察。中国は北京に
入りました。27年ぶりの中国です。27年前は皆人民服でした。市民の足は自転車でし
た。今の北京市内は近代的な高層ビルが立ち並び、道路は車で大渋滞。人々はブラン
ド物の洋服をおしゃれに着こなし、豊かな、強い国に大きく変化していました。人口
は13億人、日本の13倍ですからそのパワーたるやかなわないなと感じました。中国の
対外援助政策と現状についてについて中国商務部対外援助司で伺い、国際司では我が
国ODAについて意見交換をさせて頂きました。JICAの青年海外協力隊で、ボラ
ンティアで様々な支援活動をしている日本の若い方たちともお逢い出来ました。中日
友好病院、北京市環境整備事業では大気汚染の改善に寄与する事を目的とした天然ガ
スを利用した熱電併給設備などを視察。また、元伊藤忠商事取締役会長の丹羽宇一朗
在中国大使にもお逢いし、お話をさせて頂きました。北京から成都へ移動。内陸で一
番大きな町。四川大地震で崩れた山の治山工事の現場を見せて頂き、森林植生復旧プ
ロジェクトの説明を受けました。大地震からの復興は3年というスピード感。国の事
情の違いもありますが驚きです。美しい復興住宅が新しい町に立ち並び、観光客を
ターゲットにした産業や雇用の創出も進めています。良いか、悪いかは別として大地
震で崩壊した町もそのまま観光地としています。たくましいなと感心するところも沢
山あります。駆け足でのご報告でしたが、私にとっては大変勉強になった貴重な旅で
した。