ムードと偽りの情報に流されず、国民的議論を広げていきましょう!
掲載日:2013.03.18
3月13日、TPPを考える国民会議、TPPを慎重に考える会、合同の緊急報告会が開かれました。16回目のTPP交渉会合が3月4日から、13日までシンガポールで行われました。アメリカの消費者団体の一員として登録し、ステークホルダー会議(企業、業界団体、NGOなど)にも参加、情報収集にあたって来たNGOパルクの内田聖子さんからの重要な報告でした。会見の場で内田さんが質問したのは、「日本の参加を各国は受け入れるのか?米国は日本に何を要求しているのか?」それに対して、担当者からは「特別扱いはしない。」「参加表明をしたいかなる国にも手続きをおこなうだけ」という答えが返ってきた。USTR
の副会長TANI OVERBY氏は「日本が例外なしの関税撤廃に同意するなら参加を支持する」と。また、トヨタ、ホンダ、ニッサンなどを名指しで批判をして「米国自動車界にとって不利益をもたらす」と批判。「自動車、牛肉、保険で信頼を」「米韓FTAを見習うべき」とも発言したそうだ。米国の貿易担当間は「カナダ、メキシコが入ったときと同様、厳しい条件が課せられる。事前にテキストをみることもできないし、すでに確定した項目については、いかなる守勢や文言の変更も許されない。」「7月までには2国間交渉を完了させるように。」と言っており、このスケジュールだと7月の交渉には参加できない事になるので、日本が参加できるのは9月のラストラウンドに一回のみになる。果たして、そんな状況の中で、守るべきものを守る事が出来るのか。交渉は秘密裏に行われ、テキストも入手できない。900ページにも及ぶルールに一言も言えずに、丸呑みするつもりなのか。国家の主権を脅かす、TPP交渉参加。国民の皆さんにもっと危機感を持って頂きたい。農業関税の問題に矮小化されているが、問題は21の非関税障壁。日本の法律や、制度、条例、政策までも変えさせられてしまう、条約の恐ろしさに意識を向け、真剣に考えて欲しい。